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               国際短編映画祭につながる「ショートフィルムの原案」公募・創作プロジェクト 奇想天外短編映画 BOOK SHORTS

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Category 小説

小説

『ボクと彼女とアキのこと』島田ひろゆき【「20」にまつわる物語】

ツイート  多くの人にとって当たり前のことでも、ある人たちにとっては当たり前ではないことがある。人には手と足の指を合わせて20本あることになっている、でもボクには1本足りない。ボクの左手には中指がない。  20-1、それ […]

2018/05/09
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小説

『明日の星模様』Akiha Ogawara【「20」にまつわる物語】

ツイート 「ねえ~、聞いてんの。」  そう声をかけてきて、寝転がって眺めていた空を遮るように私の顔を覗き込んでくるのは、Y。彼女は成績が悪い割に冴えていて、可愛らしいのに面倒くさいほどお節介だ。こうやって私の上の空な様子 […]

2018/05/09
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小説

『ふーけつのひと』堀部未知【「20」にまつわる物語】

ツイート  僕の隣で彼女は眠っている。  彼女は寝返りを打つと、風がささやくようなおならをした。  知りあって2時間と15分。  出会いと告白。脱衣と行為。くつろぎの今に至るまで、僕は16回のおならを聞いた。  あなたの […]

2018/05/09
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小説

『GASOLINE BOOGIE』広瀬厚氏【「20」にまつわる物語】

ツイート  洋介はイグニッションキーをひねってポンコツセダンのセルを回した。あたりは暗い。弱ったバッテリーにセルモーターは、力ない悲鳴に似た情けない音を立て、いやいやに回る。へっぽこなクランキングで、どうにかこうにかエン […]

2018/05/09
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小説

『仏と女』美日【「20」にまつわる物語】

ツイート  ガラス戸から日が差し、立春を越えた冷たい太陽光線をまぶたに感じ、信子は目覚めた。  信子は還暦を控えた自分の体が、まだ健康体であることにほんの一瞬、嫌気が差した。今日も一日が始まるのか……。  信子は布団から […]

2018/05/09
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小説

『二十を数えたらね』室市雅則【「20」にまつわる物語】

ツイート  いつからであったか覚えていない。気付いた頃にはできるようになっていた。  子供の時分には得意になって家族の前でやっていたが、歳を重ねるに連れて自然とそれを見せる場面も少なくなり、ついには消滅した。  高校生と […]

2018/05/09
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小説

『にじゅうの記憶』まつまる【「20」にまつわる物語】

ツイート 私の財布の中には、近所の小さい映画館のポイントカードとお守りが入っていて、お守りの方は私が小学生の頃から大切にしている物だ。 大学生になってから、よく思い出す。 小学1年生の時、私は最寄りの駅付近で迷子になった […]

2018/05/09
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小説

『仏と俺様』美日【「20」にまつわる物語】

ツイート  恋人への断りの電話は疲れる。だからといってそれを全て手のひらの中で済ませてしまうのには躊躇がある。  俺は駅前のいつものコンビニで一番高価な満腹弁当と、どんぶりプリンとかいうどでかいプリンとトクホの黒烏龍茶を […]

2018/05/09
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小説

『台風の向こうがわ』藤野【「20」にまつわる物語】

ツイート  嵐の中に真っ赤な風が飛びこんでいった。 「あ、」というゆっこの小さな声が聞こえた時にはもう遅くて、彼女の手からするりと抜けだしたそれは、これまでの遅れを取り戻すかのように勢いよく空に飛び込んで、そのまま僕らに […]

2018/05/09
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小説

『にじゅうのうた』洗い熊Q【「20」にまつわる物語】

ツイート  やや黄ばんでいるピアノの鍵盤。  彼女はそれに向かって長い黒髪を振り下ろしていた。  振り下ろすという表現は間違っているか。  正確には、彼女は頭を力の限りに振っている。振り乱す艶やかな黒髪。それが鍵盤に向か […]

2018/05/09
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小説

『点滅する夜』森な子【「20」にまつわる物語】

ツイート  真夜中、人も車も通らない静まり返った交差点で、それでもしっかりと点滅し続ける信号機を眺めるのが好きだ。大袈裟のように聞こえるかもしれないが、その規則正しさを眺めていると、命を救われたような気持ちになる。  十 […]

2018/05/09
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小説

『大盛カツカレーセット』加陶秀倖【「20」にまつわる物語】

ツイート  大学一年生の時、土井君という知人がいた。彼の印象をひとことで言えば、地味。決して悪い人間ではないのだが、無口でいつもうつむき加減、人の目を見て話さない。中肉中背で髪型は下町の床屋のポスターにありそうな四角い角 […]

2018/05/09
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小説

『カサジゾウ、的な何か』柿ノ木コジロー(『笠地蔵』)

ツイート  じいさんとばあさんとたんだふたり、冬を越そうとしておりました。  三人いる息子どもはすっかり身の丈ばかり大きくなってどれも家を出てしまい、年の暮れであろうとも、だれもこんな山奥まで帰って来るようすはありません […]

2018/04/04
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小説

『お皿は何枚』三谷銀屋(『番町皿屋敷』)

ツイート  一枚。二枚。三枚。四枚。五枚。六枚。七枚。八枚。九枚……  嗚呼……一枚足りない!  それは私が割ってしまった……旦那様が大切にしているお皿……。  一昨日、私が女中奉公をする秋山家の当主である秋山主馬様は、 […]

2018/04/04
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小説

『影』広瀬厚氏(『草枕』)

ツイート  人が生きるって…… 言うものはいったい何なんだ? 考えれば考えるほどに答えは遠ざかる。生まれて死んでゆく。あまりに当たり前の自然に、頭を悩ます。どうでも良い、そしてどうでも良くない。皆の幸せを願う。同時にこと […]

2018/04/04
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小説

『粗忽なガーヤ』佐藤邦彦(『粗忽長屋』)

ツイート  最近シンギュラリティ、技術的特異点と云うんですか、そんな言葉をちょくちょく耳に致します。  AI、人工知能ってヤツが、なんでも我々人類の知能を超えるとかなんとかってんで、早けりゃ2045年にもこれによって劇的 […]

2018/04/04
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小説

『桜の樹の下の下には』柘榴木昴(『桜の樹の下には』)

ツイート 「桜の木の下には死体が埋まっていた」  問い詰めるような語調にはならなかった。恐るべき答えを手にしても、まだ冷静さを保っているのはこの10年という歳月によって培われた覚悟がゆえだろう。妹の死を疑うには十分な時間 […]

2018/04/04
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小説

『三度目の正直』河内れい(『蜘蛛の糸』)

ツイート 「……ああ、まただ」  カンダタは目の前に垂れ下がってきた蜘蛛の糸を見つめてつぶやいた。  蜘蛛の糸がカンダタの前に垂れ下がって来るのは、これで三度目である。  一度目は、糸をよじ登る途中、ふと下を見たことから […]

2018/04/04
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小説

『無題』イワタツヨシ(『夢十夜』「第一夜」)

ツイート  テラスで女は男に寄り添っている。  雪で降り積もって隠れた花壇の辺りを、男は指さしながら「僕が死んだらあそこにそれを埋めて、百年待ってほしい」と言う。  女は以前その男から貰った真珠の宝石によく似た石を手に持 […]

2018/04/04
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小説

『リーリエとジーリョ』イワタツヨシ(『ジキルとハイド』)

ツイート  二人は海の見える丘で朝食をするのに火を焚いている。リュークは温まった海水のスープを飲んでいて、リュカは表面が焦げた小鳥の塩包み焼きをそのままかじっている。塩包みの中から出てきた小鳥にはまだ火が通っていないが、 […]

2018/04/04
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小説

『ボックス』イワタツヨシ(『パンドラの箱』)

ツイート  その箱は直方体のかたちをしている。広さは三キロ平方メートル、高さは優に九百メートルある。ホールケーキの箱のようなかたちだが、いつも隙間なく閉じられていて開くことはない。その中身は勿論、大きなケーキではない。町 […]

2018/04/04
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小説

『海の踊り子』洗い熊Q(『羽衣伝説』)

ツイート  突き抜ける蒼空は穏やかだった。  緩やかに追う潮風。  潮気に晒され黄味帯びた大きな帆布が、響くように靡く。  船首に波打っていた深い藍色が、鮮やかな淡い群青色に変わる時だ。  目の前には、私が生まれ育った岬 […]

2018/04/03
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小説

『桃缶』間詰ちひろ(『桃太郎』)

ツイート 「キャンセル料払うの、もったいないし。薬飲んで、寝てれば治るって」  スマホの画面に光る、身勝手な返信内容を睨みつけ、まどかはひとり唇を噛み締める。まったく……。こんなことなら看病してあげるんじゃなかったなあ。 […]

2018/04/03
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小説

『白紙の窓』和織(『窓』『計画』ボードレール)

ツイート  少女が部屋に籠るようになったのは、一ヶ月ほど前からだ。私の部屋から、その窓はちょうど文庫本くらいの大きさに見えて、その閉じた窓の中に、少女は存在する。ベッドに大きなクッションを置き、そこに吸いつくように背中を […]

2018/04/03
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小説

『薔薇のことば』三角重雄(『聞き耳頭巾』)

ツイート  豊本和人は暗闇から這い出した。  和人は両手両足で、文字通り這い出した。  遊びではない。這って出たのは高校の文化祭のお化け屋敷や迷路から脱出したからではなく、這うのが趣味だからでもなく、ましてや金庫破りを仕 […]

2018/04/03
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小説

『海の星と星の海』三角重雄(『星の王子さま』)

ツイート  大きな宇宙の片すみに、ひときわ美しい星があります。  暗い宇宙の星の海から見たその惑星は、青白く輝いています。白いのは雲です。雲はいつも変化しています。揺らめく光を放っているのは、その星が青い海で満たされてい […]

2018/04/03
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小説

『三びきの萌え豚ずきん』小野寺工(『三びきのこぶた』『赤ずきん』ほか)

ツイート  母豚は悩んでいた。 「おばあちゃんの家におつかいをしにいってくれないかしら?」  そういっても、 「それはできないよママ」 「うん、ほかのどんなことでもするからそれはできないよ」 「なにがいい、家事?自宅警備 […]

2018/04/03
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小説

『スイカ丸の一日』義若ユウスケ(『雪女』)

ツイート  ピアノの音が鳴りやまない。妻が狂ってしまったのだ。ダイナミックな指使い。家が詩的にゆれ動く。 「これじゃあ眠れないわ」と青白い顔で娘がいう。「だから今夜は眠らない」 「勝手にしやがれ」と娘にいって、おれはクツ […]

2018/04/03
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小説

『ウニを噛みしめていたい』義若ユウスケ(『私は海を抱きしめていたい』)

ツイート ①花乃  むかし観た映画。  インターネットの文学チャットで知り合った男女が恋に落ちて、結ばれる話。  タイトルは忘れてしまった。  イタリアかフランスの映画だったと思う。  マドレーヌを紅茶にひたしながら、ふ […]

2018/04/03
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小説

『インドの観覧車』緋川小夏(『赤い靴』)

ツイート 「それ、人が乗っても大丈夫なの? 動いている途中で壊れたりしない?」 「大丈夫だよ。見た目は、かなり危なっかしいけどね」  矢継ぎ早に浴びせられるわたしからの質問に、目を細めながら答える。亮悟は若い頃、バックパ […]

2018/04/03
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