HOPPY HAPPY AWARD10月期にご応募いただいた作品の中から選ばれた優秀作品18作品です。
『ホッピー物語』
星出知美
彼女との付き合いの中でホッピーが軸になっていろいろなエピソードがあった。そしてホッピーのおかげで彼女と結婚した。
『飲酒回転論』
酒井
祖父の形見のマドラーでホッピーを飲むのが好きな「私」と、思い出の中のやさしい祖父、そして「私」の過去の決意と現在やこれからの話。どんなときも「私」はホッピーを飲んでいる。
『海を見つめる、酔った猫』
森な子
“みゃーこさん”は、いつも眠そうな、猫のような職場の先輩。都会での暮らしに疲れ、小さな港町に引っ越してきた乾こと“わんちゃん”は、遊覧船の切符売り場でみゃーこさんとのんびり過ごす。ある日、みゃーこさんは陽気なフォントでラベルの張られたお酒を飲みながら、自分の秘密を打ち明けるが…。
『君とセピア色』
大知牧
子供の頃「大人になったら一緒にホッピーを飲もうね」と約束したヒナとミー君。けれど、ミー君は悲しい事情から、うまく大人になれなかった。早くミー君と一緒にホッピーを飲みたいヒナは、ミー君に色仕掛けなどを仕掛けるが、それも通じない。落胆するヒナに、ミー君が言ったのは意外な言葉だった。
『契約切れから始まる。』
サクラギコウ
レンタル孫のアルバイトをしている美海は、もうすぐ切れる契約を心待ちしていた。予定のお金も貯まったので引越して彼と一緒に住む予定だ。わがままなお婆ちゃんともさよならできる。「我慢我慢、あと○○日」とおまじないを唱えてストレスを乗り切ってきた。ところが「我慢我慢、あと1日」となった日、意外な真実を知る。
『幸せの香り』
三島潤一
お酒を飲むからハッピーになれる。会話を楽しむからハッピーになれる。香港人の女の子と一緒にホッピーを飲みながら気づいた、お酒と言語とコミュニケーションの関係。
『大工さんとホッピー』
じゃいがも
実家の家業を継がなかった事から、良好な関係を保ちながらも、どことなく父親との間に溝を感じている主人公。一方の父親にはそんな気はなく、ただ純粋に、息子に「美味い酒を飲ませてやりたい」と願っている。言葉の足りない似た者親子だが、父親が息子に敬遠気味のホッピーを飲ませた事から、「どことなくぎこちない親子」の関係が「対等に酒を楽しめる」関係へと昇華してゆく。
『片思い』
じゅんざぶろう
中学の時から片思いをしている相手と、成人式の2次会で再会した僕。大勢の人がいたからその子とは少ししか会話を交わすことはできなかったが、彼女の居酒屋で注文する飲み物の話になった。ある飲み物は、ある条件を満たした相手としか飲まないそうだ、その条件とは、そしてその飲み物とは?
『わたしのホッピー君』
まかもこ
ホッピー君がわたしの目の前でホッピーを飲んでいる。飲料研究会という名の飲みサーに所属する私たちのニックネームには、いつの頃からか何かしらの飲料の名前が使われていて、誰がつけたか彼はホッピー君におさまっていた。