メニュー

  • トップ
  • 受賞一覧
  • 映画化一覧
  • 作家インタビュー
  • 公募中プロジェクト
  • 創作プロジェクト
  • お問い合わせ
               国際短編映画祭につながる「ショートフィルムの原案」公募・創作プロジェクト 奇想天外短編映画 BOOK SHORTS

\ フォローしよう! /

  • トップ
  • 受賞一覧
  • 映画化一覧
  • 作家インタビュー
  • 公募中プロジェクト
  • 創作プロジェクト
  • お問い合わせ

『片思い』じゅんざぶろう

  • 応募規定
  • 応募要項

彼女と2人で居酒屋に入った。

ごめんなさい、彼女と言っても付き合っている訳ではなく、僕の片思いです。

彼女とは、中学時代の同級生、3年生の時に初めて同じクラスになった。

僕はサッカー部で、彼女は陸上部だった。

お互い同じグラウンドで部活に励んでいたから、同じクラスになる前から僕は彼女の存在を知っていた。

彼女が僕のことを知っていたかどうかは分からない。

中学3年生の時に同じクラスになり、しかも同じ委員会になり一緒に居る時間が増えた。

僕はすぐに彼女のことが好きになった。

とびきりの美人ではないが、すごい元気で、すごい明るくて、クラスでも人気者で。
でも2人でいる時に、たま~に元気がない時があったりして。

こんなことがあった。
夜遅くまで2人で委員会の資料を作っている時(いま思えばまだ19時ぐらい)、先生に、「ちゃんと家まで送ってあげなさいよ」と言われ、良い口実ができたと僕はドキドキしながら、学校から彼女の家まで2人で一緒に帰った。

帰り道は急に意識しちゃって、話す言葉が出てこなくて、でも慣れてます感を出そうと胸を張っちゃったりして。

そんなこともありつつ、とくに告白することもなく中学を卒業して、高校はお互い別の学校に進んだ。

彼女に再会したのは、成人式の2次会。
彼女を探していなかったと言えば嘘になる。見つけた瞬間「あっ」って思ったし、実際に「あっ」って言ったかもしれない。

地元の駅前にある居酒屋だった。成人式の流れで、100人以上いたと思う。料理はバイキング形式だった。揚げ物が一杯積んであるトレーの前で彼女とあいさつを交わして、会話する流れになった。15分ぐらい立ち話をした。
もしかしたら、30分だったかもしれないし、10分だったかもしれない。もう時間の感覚が分からなくなるぐらい、慌てたし、話さなきゃと思ったし、慣れてます感を出そうと胸を張った。

1/2
次のページ

第4期優秀作品一覧
HOME

■主催 ショートショート実行委員会
■協賛 ホッピービバレッジ株式会社
■企画・運営 株式会社パシフィックボイス
■問合先 メールアドレス info@bookshorts.jp
※お電話でのお問い合わせは受け付けておりません。


1 2
Copyright © Pacific Voice Inc. All Rights Reserved.
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー