小説

『おとぎサポート』広都悠里(『一寸法師』)

「おとぎサポートをなめないでくださよ。もっとみんながわっと驚くようなことを成し遂げないと。後世に語り継がれるようにならないとサポートの意味がないでしょう?それにね、よほどのことをしない限り、堀川君に姫は現れそうもないし、めでたしめでたしにはまだまだ遠い道のりです」
「なんだと?」
 まだまだおとぎサポートは続きそうだ。
 高校二年の時に出した進路希望調査の紙にはっきり文字で書いたとき、それは夢じゃなくて進路希望になったんだ。
 世の中どんなタイミングで何が起こるかわからない。だからおもしろい。

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