ともかく、だから私は一人で考え続けた。
謝らなければ。
何を?
けがをさせたことを。
謝れば、彼女は許してくれるだろう。
それで解決?
いや。
私は、
許されていいのか?
あの時、なぜ泉を突き飛ばした?
あの会話はきっかけに過ぎない。
薄々感じていた。
見た目も綺麗で何でもできる泉と、
特にこれと言った取り柄のない私。
嫉妬?
違う。
泉が私と一緒にいるのは、
幼い頃から一緒にいたというだけの理由なんじゃないか?
私なんかより、親友にふさわしい人はいる。
私はただ、泉にくっついてるだけ?
泉がそんなことを考えるはずがない。
本当に?
私が勝手に考えているだけだ。
彼女を悪者にしようとしている。
違う。
何が?
悪いのは私だ。
そう。
だから、
そんな私は、泉の傍にいる資格なんてないんじゃないか?
資格?
謝れば、彼女は許してくれるだろう。
それで?
――許してもらって、それで?