「二十号だけじゃないよ。他のチーの彼達って色んな職種の人達なんだよ。弁護士だったり貿易商、IT関連もいるし、何だっている」
「へぇ……」
「そうするとチーの旦那さんに……というか家族になるんだよね、皆。そしたら凄くない? 色んな職種の人が家族だよ? それで経営なんてしてみ? 今のファミリー企業とか財閥なんて目じゃないね。結束がハンパないもん。私の旦那様ばかりだから」
俺はハッとして占い師の言葉を思い出していた。
――貴方は世界を統治出来ます。
チヨコはこれを狙っていた? だから増える事を止めなかった? いやそんな事は……。
クスリと微笑むチヨコを見つめ、俺が返した笑顔は少し引きつっていた。
そう彼女の暴走は、いや世界への進撃は始まったばかりだった。