『今は温泉』
黒田由美
認知症になったことを悲観し、老人性鬱にまでなった患者が、周囲の人々に助けられ、自分の病気を受け入れ、前向きに生きるようになったという実体験を基にした創作。
『今日も私は初めまして』
菜々硫邪
訪問介護をしていると認知症と向き合う機会が多かった。症状は人それぞれで、忘れることや、覚えていられないことが増えていく認知症とどう向き合うのか、毎日が勉強の日々でした。
『忘れないもの』
田中杏
東京に住む高校生の主人公マキの家に、父の判断で北海道から認知症の祖母が来て一緒に暮らすことになった。しかし、本当は亡き夫との思い出がある北海道で暮らしていたかった祖母。そんな祖母の思いを知ったマキは、祖母の、祖父との思い出を聞くことで祖母の心の支えになりたいと思った。
『おとぎばなしのような思い出』
田崎雪子
母は、自分の人生を楽しむことに熱心な人だった。子育てには、あまり関心がないようだったが、私にはちゃんと守役がいたので、問題はなかった。そんな母に認知に衰えが見えたとき、思いがけない話を語りだす。