8月期優秀作品発表
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SOLARE AWARD8月期にご応募いただいた作品の中から選ばれた優秀作品13作品です。
『足跡レストラン』
塚田浩司
夫と外食することになった。そこは思い出の料理が出てくる不思議な店。誰にも話したことのない思い出の料理や夫との馴れ初めの料理が次々と出てくる。しかし、やがて悲しい思い出の料理も出てくる。実は私は夫とうまくいっていない。しかし最後のデザートで気持ちが変わる。
『ホテル狩人の宴』
原豊子
猟期が解禁になると開設される幻の宿「ホテル狩人の宴」。山中で自らが捕獲採集した物しか食べられないが、集めた食材はプロの料理人が最高の一皿にするという。譲はそれに参加するが、何もとれずに空腹で過ごす。それを見かねて、他の参加者が自らの獲物を分けてくれ、譲は食の有難みを痛感する。
『ふたりのレディーの間にて』
鈴木沙弥香
堕落した生活を送っていた新人ウエイターの男。彼にちょっかいをかけ続ける、料理長の幼い娘。その二人の前に現れた終活を始めている老婆。「思い出になる程の味とは一体なんなのだろう」それを3人が語らうとき、とある「味」が蘇るのだった。
『ホテル ibasho』
もりまりこ
亜梨子は、父が死んでから一叔父の源治さんと古いアパートに暮らしていた。ある日、源治さんが一冊のノートだけを残して帰ってこなかった。気になるのに開けないでいたから、別れ話の途中だった永嗣に助けを求めた。永嗣が開いてくれた源治さんのノートに書かれていた言葉は・・・。