小説

『赤穂浪士にお邪魔 二十人の愉快な仲間達』洗い熊Q【「20」にまつわる物語】(『赤穂浪士』『ぶんぶく茶釜』『笠地蔵』)

 ”じゃ、やめちゃう? それも良いと思うよ”
「やめ……そ、そうですね……それでもいいかもですね。そうしちゃいましょうかね~」
 また和紙が掲げられます。
 ”じゃあ、ちょい早いけど皆でクリスマスパーティーをしよう。いい娘いる店を紹介するよ♪”
 地蔵様がクリスマスと言うはどうかと思いましたが、忠左衛門は先程にぶんぶくが言っていた事を思い返します。
 新たな挑戦の息抜き。それで良しと思えば何でも極楽。
「いいですね、パーティしましょ、行っちゃいましょう~!」
 えいえいおー、と赤穂浪士&地蔵様一行は繁華街へと繰り出す喊声を揚げるのでした。

 

 その日の夜。綺麗なお姉様方がいらっしゃいますお店で、地蔵様方の奢りでのクリスマスパーティー。
 いつもとは違った年の瀬の賑やかな、そして楽しい夜を過ごした忠左衛門含めた赤穂浪士一行。
 偶にはこんな年もアリアリで。その言葉がお似合いの写真をSNSに載せておりました。

 
 一方、自分達がいなくても何となく討ち入りが終わってしまっていた事で。
 ばつ悪く日本に帰りづらくなった大石内蔵助と吉良上野介。暫くほとぼりが冷めるまでハワイに在住。
 予想外の旅費の大幅出費に後々青ざめる事になり。

 
 ぶんぶくとゴン狐は、本当に牡蠣のジョッキ飲みを敢行致しまして。
 罰が当たったとはこの事で、ガストロ(ノロウィルス)に掛かって、最悪の年越しを迎えたという事でした。

 まあ兎にも角にも。
 ――めでたしめでたしと言う事で。

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