ツイート 「この曲どう思う」 俺が聞くと、涼介は少し言いよどむようにしたあと、窓の外に視線を飛ばし、落ち着いた目になって戻ってきた。 「……いいと思うけど。いきなりどうしたんだよ」 「あのアルバム作ろうって言ったの俺なんだ」 涼介が目を少し見開いた。 「なんで……」 「ウサギだからかもしれない」 「……は?」 時計の針は午後一時を指している。外は金色の昼下がりだった。 10/10 前のページ 第4期優秀作品一覧 HOME 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10