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『ホッピー!イネッピー!ウッパッピー!De ハッピー!』広瀬厚氏

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「イネッピーは決して悪くはない… いや、どころかなかなかに良く出来た市のマスコットキャラクターだと思うんですけどねえ」
「ですね。わたしもイネッピーの好感度はきっと結構高いんじゃないかと考えます」
「うん…… だけど逆にそこが」
「そうそこが… こうなんて言うかイネッピーはこじんまりとまとまり過ぎていて押しが弱いと」
「そう言えば非公式ではあるけれど、三河のオカダキ市のオカダエモンなんてイネッピーと全然違ってアクが大変に強い。そしてそこが人気であると」
 愛知県西尾張地方にあるイネサワ市の市役所会議室にてなにやら話し合っているようだ。イネサワ市にはイネッピーという市のマスコットキャラクターがあるらしい。
「イネッピーはそのままにイネッピーに対抗するヒールのキャラクターを別に作るなんてどうでしょう? 」
「ナ〜ルホド。愛葉君それはいいかもしれないね」
「それでどう言った? 」
「課長そうですねえ、ウ〜ン…… 」
「そうだ! 稲に対抗して麦でムギッピーなんてどうかな? 」
「木下さんそれいいんじゃないですかムギッピー」
「稲と言えば米から清酒、麦と言えばビールだな」
「またまた課長ったら、ほんとにお酒が好きですね〜 」
「ああそうさ。昼間からビールが飲みたくなってきたよ。ホップの苦味と香りがたまらないんだよな。麦芽だけじゃああはいかないホップだよホップ、ホップの芳香だよ」
「ホップですか…… ホップ、ホッピーなんてどうですかイネッピーのサブキャラ」
「ホッピーか、うんムギッピーより乗りがいい感じがするな」
「課長、ホッピーはまずいでしょ。あの焼酎なんかで割って飲む炭酸飲料の商品名じゃないですかホッピーと言えば」
「植木君、そんな飲み物があるのかね? 」
「えっ! 課長ほんとにホッピーを知らないんですか? 」
「ああほんとに知らん」
「お酒好きな課長が知らないとは… まあ確かにこの辺りではそこまで知名度が高くないからな。とは言え居酒屋なんかで結構置いてる店あるんだけどな」と植木君、下を向いて小さな声でひとり言い、スマホにてホッピーを検索しホッピービバレッジのホームページを開いた。そして、
「課長これですよホッピー」斜め向かいに座る課長にディスプレイを差し向けた。
「どれどれちょっといいかね」と課長が言うので、
「はいどうぞ」と植木君、腰を上げ手をうんと伸ばし自分のスマホを課長に渡した。
「ほほう、あーなんか見たことあるなあ。植木君この辺りでもホッピーは飲めるのかね」
「ええ、コクフノ宮の居酒屋なんかにありますよ」
「えっ! ほんとかね。コクフノ宮で飲めるのかね。それは知らなかった。年をとって何かとすっかり疎くなってるからな。そうかコクフノ宮でホッピーが飲めるのか」

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