「関連ないようであっても実は持ちつ持たれつ世界中のすべてが関わりあってます。あなたのちょっとした優しい気づかいが、どこかでだれかが幸せになれるよう手助けします。ハッピーがハッピーを呼んで皆がハッピーとなれる、そんな世界をホッピーはずっと応援していきます」
場面が変わり最後に皆がホッピーをジョッキに注いで乾杯!
「いいんじゃないですかメッセージもあって。さっそくわたし撮影にあたり関連しそうな各方面にかけあってみますよ」
「そうですか有難うございます。大変なお手数かけるようで申しわけないですけど宜しくお願いします」
「いえいえ、それこそ持ちつ持たれつですから」
「話変わりますけどそれにしても米田さん、このセットは大変お値打ちですねえ」
「まあそうだけど特別お値打ちってほどでも… 」
「いやあ… これはビックリですよ」
酒井は飲み物代プラスわずかな金額でついてきた、Aセットの豊かな品目に驚き、まるで首をひねるよう言った。
「イネサワ市は植木の町だよな。その動画のなかでさり気なく植木の宣伝なんかもできないかな」と植木君、会議中にぼそり、誰に言うでなく言った。それを地獄耳に課長が応える。
「そうか植木君は植木君なだけあって植木ときたか。そうだなあ、だけどあくまでこれはホッピーさんの事業であって我々はそれに協力する立場であり、うん。でも、まあ駄目は承知で軽く言ってみるかな」
「課長あのウッパッピーの大島ワルオも出演するんですよね」
「はい。ッピーつながりで出る。関連ないようで関連するんだよ。それでハッピーになる」
「なんですかそりゃ?」
「ホッピー!イネッピー!ウッパッピー!De ハッピー!だよ」
「またまた課長わけのわからないことを… 」
「いやいや愛葉君、わけのわからんことは決してない。あっ、そうだ愛葉君もフンドシ男で出演しないかね?」
「いや僕は結構です。課長は出るんですか?」
「そうだなあ見物人Aかなんかで… エキストラもかなりいるだろうし」
「それにしても課長のホップ好きがステップして見事ジャンプしそうですね」
「ああ自分でも驚いている。まさかホッピーがイネッピーを呼んでウッパッピーまできて皆フンドシで、きっと市の良い宣伝にもなるはずだ。まあとにかくこれからだ」
撮影にたどり着くまでの下準備は、思った以上になにかと大変であった。米田課長もホッピーの宣伝のためにずいぶんと骨を折った。いや失礼、愛するイネサワ市およびそのマスコットキャラクターことイネッピーならびに嗜好するホッピーを、より多くの人達に知ってもらうため、労をいとわず働いた。そして動画のなか、大島ワルオによる「こんなの関連ない!こんなの関連ない!ヘイッ、ウッパッピー!」により凍りつくフンドシ連のなか「いや関連あるよ」と口をきる、フンドシ男Aの役として課長も出演することになった。さらりとだが植木の町としてのピーアールも取込めることとなった。