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『ホッピー!イネッピー!ウッパッピー!De ハッピー!』広瀬厚氏

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 コクフノ宮とはイネサワ市にある神社で、フンドシ祭りが有名である。そしてその辺りの地名であり同名の駅があり、その周辺はまあそれなりに店が集まる。普段はそうでもないが、フンドシ祭りのときには大いに賑わう場所である。
「課長、会議中ですよ」
「まあまあ愛葉君そんなかたいこと言わんと」
「か、課長……… 」
「よし今日の会議はこのあたりにしておこう。まあ皆それぞれ議題について考えておいてくれ」
 なんの会議だったのかは知らぬが会議は早々と終わった。会議を終わらせた米田課長は植木君にホッピーの飲める居酒屋の店名と詳しい場所を聞いた。そしてすぐ家に電話をかけ妻に、突然ではあるが今夜の夕食は家族で居酒屋に行って食べないか、と外食を提案した。
「えっ! なに? 」と妻。
「たまにはいいじゃないか。とにかくそうしよう。じゃあ」
 受話器の向こう訝しむ妻を置きざりに、課長は一方的にポチッと電話を切った。

「このホッピーセットってやつ貰おうか」
「はいホッピーセットですね」
「あらあなたビールじゃないの? めずらしい」
「お父さんホッピーってなんか可愛い名前ね」
「じゃあ俺は黒ホッピーセット貰おうかな」
「なんだ将太お前ホッピー知ってるのか? 」
「知ってるのかって普通じゃん」
「そうか普通か。久しぶりだな家族四人そろっての外食は」
「店員さん待ってるんだから早く注文済ませなきゃ」と妻。
「おうそうだ。えっと刺し盛りとタコ唐………
 居酒屋に来た米田課長、妻、大学生の息子、高校生の娘、の四人は銘々とりあえずに注文を済ませた。大学生の息子は当たり前のようにホッピーを知っていた。そして頼んだ。
「将太はホッピーをよく飲むのか? 」
「ああ、ちょくちょくね。オヤジもホッピー飲むんだな」
「あ…… ああまあな。ところでなあ彩花お前イネッピーをどう思う? 」
「可愛いくて好きよ。でもあれね、今ひとつこうハジけてないって言うか地味ね」
「そうだよなあ。じつは今仕事で市のピーアール事業を新規になにか興そうとしてるんだけど、そこで今どきマスコットキャラクターの役割は大きいだろ。イネッピーは地味でハジけてないってか…… 」
「ホッピーと黒ホッピーのセットお持ちしました」と店員さんがホッピーと焼酎ロックのはいったジョッキを運んできた。
 さっそく将太はジョッキのなか焼酎ロックに黒ホッピーを混ぜた。シュワシュワと炭酸の泡がハジけた。それを米田課長はジッと見ている。

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