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『ホッピー会~出会いに必要なもの、それはホッピーである~』小林加苗

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「ホッピーが今再びアツイことはお二人ともご存知ですね?バリバリ働く男たちは、1日の疲れをビールで癒します。しかし男性は痛風という恐ろしい病気があるため生ビールのみを永遠に飲み続けることはできない。そこで2杯目以降はハイボールや、焼酎、ホッピーにシフトチェンジします。健康を気遣うことができるそんな姿、まず素敵ですね。はい、ここからがポイントになります。男性たちと会話をスムーズにスタートするためには、キーとなるものが必要となります。さて、それはなんだと思いますか?」
「……え、ホッピー??」
「そうです。大正解。ホッピーは飲んでいると親近感がわいてくる実に不思議な飲みモノなのです。『それ、なか何杯目ですかー?』とか『それホッピー黒ですよね、わたし白飲んでるんですがハーフ&ハーフしませんかー?』など!」
「ごめん、和那。わたしホッピー飲んだことないから全然わからない」
「何事も実践あるのみ!しかもホッピー飲み同士はつながりやすいというデータがあります。そして何よりもホッピーを飲んでいる女性は可愛く見えるという研究データも出ているのです!」
「それどこ調べ?」
 美春はおかしそうにクスクスと笑う。
「和那リサーチです!とにかく、ホッピーは婚活の重要なキーワードになりうるということがおわかりいただけましたでしょうか?しかしここで間違ってはいけないのがお店の立地。エリートたちが集まるような場所にあるホッピーと料理がおいしい大衆居酒屋。それこそがわたしたちが選ぶべき戦場となるのです!」
 和那は熱弁を振るうと、生ビールをあおった。
「本日よりこの女子会を『ホッピー会』と名付けることにします!」
 美春が面白そうにグラスをかかげる。
「本当に素敵な出会いがあるかどうかはわからないけれど。確かに今まではワインばかりだったから。違うところで違うお酒を飲むもの楽しそう」
 萌花もそれにならって自分のグラスを高々と持ち上げた。
「確かにね。わたしはとにかくエリートと出会えればいいわ」
「それでは!ホッピー会の発足を祝って!かんぱーい」
 3人はグラスを合わせると一気にグラスの中身をあおった。

【ラウンド1】新橋・馬並み家
「はぁぁぁぁ。信じられない。何この馬刺し。口の中で溶けるんですけど」
 和那がフタエゴを咀嚼しながら身をくねらせる。
 記念すべき第1回ホッピー会は新橋での開催となった。サラリーマンの聖地、新橋。多くの優良企業が本社を置いるだけではなく、霞が関からも徒歩圏内のため、官僚系の人とも出会える可能性がある。まずは肩慣らしということで、絶対的機会の多そうなこの街を選んだというわけだ。
「それにしても本当料理美味しいね。ナイスお店チョイス」

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