『山紫水明の恋、春』
熊谷祐紀
江戸時代。京都のおてんばな町娘・小春は、見習い絵師・春信に一目惚れ。恋敵である舞妓・梅葉、遊女・お優と恋の争奪戦を繰り広げる。恋心暴走して願掛けで清水寺の舞台から飛び降りてしまう小春。果たして……? 浮世絵『清水の舞台より飛ぶ美人』をモチーフに描く、ポップな時代劇恋愛コメディ!(脚本)
『月明かりのひととき』
相川千尋
気弱な主人公の美琴は、同棲している男性である優との別れの当日も、自分のドジで落ち込んでしまう。 その後二人の日々を振り返るが、やがて別れの時間が訪れる。落ち込む美琴だが、部屋に残された優のスマホを見て立ち直る。 数年後、社会人として自立した美琴は、優との日々を思い出して前を向く。(脚本)
『11月3日、ラジオゾンデの追跡』
梅田夏樹
ラジオゾンデ。それは気象観測のため、毎日上空に放たれる白い気球。 青年・誠二は、父から教わった技術で、毎年亡き母の命日にラジオゾンデを追う習慣があった。回収率は100%。 しかし、今年は違った。 彼は、ピッ…ピッ…と鳴るビーコン音を頼りに険しい霧の山へ踏み込んでいく…。(脚本)
『ナハトムジーク』
志賀 廣弥
高校時代、瓜は、留学生としてドイツからやってきたリヒャルトと付き合っていた。彼がドイツに帰ったことで交際は自然消滅となり瓜のなかではよい思い出となっていたが、十七年振りに再会する。当時、よく遊んでいた渋谷の街で二人は会う。あの頃と変わった街で、変わらないものを瓜は思い出す。(小説)
『ひゅん』
三倉くら
父親に愛想をつかされ、日本人でありながら台湾に残った志遠は台北の下町で小さな酒場を営んでいる。常連の文烈は火曜だけ胸の銀ロケットを外す謎の男だった。志遠は文烈の過去の話を聞く。彼は狙撃手で、混血の若者・青嵐とかつての親友を殺すことになる。しかし青嵐にも文烈にも、秘密があった。(小説)
『箱』
胡瓜
学校だと信じて暮らしていた少女ユリは、転入してきた少女ケイと友情を育む。だがケイは、この場所が人を怪物へと作り替える研究施設だと知っていた。逃亡を迫られた衝突の末、ユリは友を殺してしまい、自分自身が怪物であった真実に気づくSFホラー。(小説)
『透明な朝』
草薙アキラ
指先に現れた透明な白は、痛みも恐怖も伴わず、理由も分からないまま静かに進行していく。医師でさえ美しさに言葉を失い、やがて変質は恋人と部屋全体へと広がる。光を通す空間だけが残され、世界は静かに姿を変えていく。(小説)
『49日』
Emiri Miyagami
父がルワンダで亡くなった、と訃報を聞き、魂が天国に昇るまでの49日間、父との思い出を振り返りながら、主人公は自分なりに父との別れを受け止める方法を模索する。(小説)
『視線』
外瀬 千雪
絵が完成しスマホで撮影するとQRコードが読み取られ動画が始まる。自分の日常が映っていたので盗撮を疑うが、どうも様子が違う。それは亡き愛猫の見ていた世界だった。思わず涙し、心癒やされる。後日外で撮影しているとまたあの表示。黒い子猫と巡り会い、心に光が射す。(小説)
『黒目がちなKくん』
神崎まゆ
小学4年生のとき、突然転校してきた「Kくん」に「わたし」は恋をする。でもKくんは1年後にまた転校していった。彼は宗教二世だった。わたしは結局Kくんの本当の姿がわからないままだった。(小説)
『僕の尊敬する人』
亜古鐘彦
弟が何か熱心に文章を書いている。『尊敬する人』というテーマで作文の宿題が出ているらしいが、筆の進みが悪そうだ。…え!?今、指の隙間から『兄』って見えた!尊敬する人、あに!?弟よ、待っていろ。兄がすぐそれに書けるような素晴らしい尊敬できそうなエピソードを生み出してやる!(小説)
『天使が降る』
葉山礼加
夢で天使に逢ってから、アカリは空から降る雨や雪に「あなた」を見るようになった。詩を書くことで孤独を凌ぐ日々。大雪と地震の夜、封じていた記憶が揺さぶられ、降り続けていた「あなた」の正体が、明らかになる。(小説)
『母の秘密』
永田
福原将兵の元に二人目の母親だった直子の姉と名乗る女が現れる。 女は将兵の子供のころの帽子を持参していた。 直子は三年ほど将兵の母として、今は将兵とは疎遠となっている実父と、三人で暮らした女だった。 その直子の過去について話す伯母。将兵は直子の秘密を知り、大きな衝撃を受ける。(小説)



