『嘘でいいから』
阿G
(『サトリのワッパ』)
他人の嘘に体が反応してしまう「嘘アレルギー」の女子高生・黒木。彼女は自らの体質を隠し、極力他人と関わらない様にして日々を過ごしていた。そんな彼女に、同級生の男子・秋月が声をかける。「写真、撮らせてもらえないかな?」撮影を通じて、黒木は秋月の秘密を知ることとなる。
『死亡フラグ狂騒曲』
宍井千穂
(『桃太郎』ほか)
おとぎ話の主人公たちが新たな童話への出演権をかけて戦う、『おとぎ話・オールスターバトル』。賞品目当てで参加を決めた桃太郎だったが、そこは死亡フラグを立てた者から死んでいくという恐ろしい戦場だった……。果たして桃太郎は、死亡フラグを立てずに生き残ることができるのか。
『パパパパパ』
藤井あやめ
(『ちはやふる』)
返事がないのは当たり前、洗濯物は別洗い。そんな反抗期の娘からのメールは、全くもって意味不明。とうとう意思疎通が出来なくなってしまったのかと慌てる私は、先輩パパに助けを求めた。しかし、解読された文章は衝撃の連続だった。頑張れお父さん!負けるなお父さん!
『雪消』
田中紘介
(『雪のなかのゆうれい』)
沙夜香が転校してきたのは、十二月の初旬頃だった。沙夜香は美しく、どこか謎めいていて、あっという間にクラスの噂の対象となる。勉強ができない落ちこぼれの樋口は彼女に惹かれながらも、得体の知れない胸騒ぎを覚えるのだった・・・
『飛び立つという事。』
鷹村仁
(『イカロス』)
高校三年まで全くモテなかった零士が『モテたいヤリたい』いう思いを胸に、
姉二人に「格好良くなりたい!」と懇願する。そこで姉たちが用意した過酷なトレーニングメニューをこなしながら、零士は『モテたいヤリたい』以外にも大切な事を学んでいく。
『裏島物語』
高崎登
(『浦島太郎』)
海に出掛けたまま消えたとされる浦島太郎。彼には若い妻と幼い息子がいた。妻のおかめは、地元の漁師と組み、海人漁をして一家を支えていた。太郎がいつか帰ってくると信じながら。残され、生きることを迫られた女の苦悩と葛藤。玉手箱の隅に隠された、浦島太郎の裏ストーリー。
『ひと花咲か爺さん』
宍井千穂
(『花咲か爺さん』)
フリーターで貯金なし、彼女もなし。そんなさえない毎日を送っている俺の元に、ある日『人生にひと花咲かせてみませんか』というメールが届く。藁にもすがりたい気持ちでクリックすると、神と名乗る爺さんが家にやってきて……。
『水底のともし火』
和泉萌香
(『火ともし山』)
ある村に差し掛かった旅の詩人はそこで千草という若い女に出会う。千草は湖の向こう側に住むという結婚を約束した恋人に夜な夜な会いにゆくが、詩人はその言動に疑問を持つ。