「そのまま寝ちゃダメだからね。」 「ああ。」 「・・・。」 ニュースの音だけが部屋に響く。 「あのさ・・・私、高校行くよ。」 「・・・。」 突然の告白に父の体が硬直したように見えた。 「特待生狙ってるから。お金の事は迷惑かけないから。」 「・・・。」 「それだけ・・・お休み。」 父は何も答えずテレビを見続けた。 私はそっと居間の襖をしめた。 居間からはニュースの音しか聞こえてこなかった。 私は少女のようには絶対にならない。 6/6 前のページ 8月期優秀作品一覧 HOME 1 2 3 4 5 6