小説

『ぽんぽこ、ぽんぽこ』多田正太郎(『童謡・証城寺の狸囃子』『松山騒動八百八狸物語』など)

そうだろ。
今から、急いで標準語?
それも、無理だ!
そしてな。
もう一つ、ある!

えっ、言葉の、他に?

ああ、そうだ。
心から尊敬すする。
我ら狸族が授かった、奥の手。
神通力、これを、自由自在。
その使い手。
あの伝説の、偉大な、偉大な。
八百八狸の長、隠神刑部様。
なんと、嘆かわしくも。
人間ごときに。
そう、人間ごときに・・・。
その敗因。

敗因?

暗号だ。

えーっ!
暗号?

そうだ、暗号で、暗号で、な。
敗れたのよ!

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