小説

『三万年目』清水その字(古典落語『百年目』)

「あいつ、私の兄さんを踏み殺した奴だったのヨ。骨になっても分かったノ」
 口を尖らせ、マカは頭を掻いた。大将もハナグロも納得して「ああ」と呟いた。
「それでマカさんも、ここで会ったが百年目と」
「ううん。大体、三万年目」

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