ブックショートでは、原作ごとに優秀作品を紹介していきます。
今回は、『浦島太郎』特集。2014年度に『桃太郎』に次いで人気の高かった作品です。
いじめられていた亀を助けた浦島は……
浦島太郎の子孫 虎太郎は、父の葬式の後、家を抜け出し浜辺で妙な格好をした女性を助ける。乙姫だという。家までついてきた彼女を祖母は歓待。乙姫は虎太郎に、浦島太郎に渡した玉手箱の秘密を打ち明ける。
浦島太郎をめぐるもう一つの恋の物語。「自分に近しい相手を選びなさい。そうすれば、例え何があっても必ず幸せになることができるのだから。」泣き虫だった母が“私”によく言っていた言葉だった。
海の中のとある宮殿に、大きな海亀がやってきました。竜宮城の乙姫様にお仕えする亀が、100年に一度の報告をするために参ったのです。亀は海神様に拝見し、これまでのように乙姫様の行いを詳らかに語りだしました。
砂場でいじめられっ子の亀田を助けた太郎。お礼に家に招待されるが、そこは漬物のような匂いが漂う薄暗い町の小さな建物だった。騒がしい弟たち、時代遅れのゲーム機、異様に薄い麦茶。中流家庭の子 太郎の“異世界”体験記。
もうすぐ小学生の翔くんは、伯父さんと遊園地へ秘密の冒険に。不思議なアトラクションやキャラクターがいっぱいのそこはまるで夢の国。時間を忘れて楽しんだ後、翔くんは約束する。「いくつになっても笑顔を忘れない。」
わがままでやりたい放題の乙姫様と乱暴者の浦島太郎。竜宮城で三年ものあいだ乱痴気騒ぎを繰り返したあと、ついに二人はけんか別れ。亀に地上まで送り届けてもらった浦島は、乙姫から渡された玉手箱を・・・
その小さな喫茶店は、海を見渡せる岬の上にあった。店主のケンジさんは40年珈琲をいれ続けている。氷が張るほど冷え込む2015年2月の初め、奇妙な感覚に襲われ店の外に出ると、世界は2020年7月になっていた。
海の青さは照らされた太陽の光と澄んだ空気によってより一層映えている。欲張りで有名な爺さんと、両ほっぺに大きなこぶを持つ爺さんは、そんな海辺で焚火をしながら冬の寒さに耐えていた。すると、近くの藪から鬼が現れ…