花柄に白いワンピースを着た私たちは、まるで本当の姉妹のように仲良しだった。
「元気でね」
詩織さんの差し出した手を私は力強く握った。
「検査の結果、教えて下さいね」
笑って頷いた詩織さんの顔が頭から離れなかった。
一人旅から帰った私は、これまで以上に仕事を頑張った。お客様に何を聞かれても説明できる知識を携え、そして如何なるパターンをも想定したコミュニケーションスキルを身に付けようと努力した。
詩織さんは……精密検査結果で異常は認められなかったそうだ。
「良かった」
私は胸をなでおろした。
今から一年後、また旅に出たい。
その時の私は、今の私よりもどれだけ成長しているだろうか。私には今からそれが楽しみで仕方ない。