「あ、アッコ。もうすぐ地上に着くよ」 「うん、すんごく小さいけど、なんとなく見える」 「あ、ほんとに? でもまた離ればなれだな……」 「うん。でも、私はなんだか前より少し近く感じるよ」 「そう?」 「うん、ほんのちょっとだけ」 「そうか、なんか、頑張ってよかった」と言ってシュウジが笑い、私も笑う。 耳元から聞こえる笑い声は、隣にいるように近くに感じた。 9/9 前のページ 8期優秀作品一覧 HOME