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『ホッピー物語』星出知美

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ここはフォアグラが有名なお店だ。ポテトをマッシュしたもの上にフォアグラが乗っている。そのうえに目玉焼きが乗っている。このお店一番のおすすめの料理だ。お酒の種類も豊富にある。僕はビールを頼む。彼女は得意のスペイン語で
「ホッピーあるかしら?」
と聞く。店員はメニューのワインリストを見せてどれのことを言っているのか指で指せと言ってくる。彼女は満面の笑みを浮かべて携帯の画面を見せる。ホッピーの説明をスペイン語で訳すと店員が驚く。似たものを作って欲しいのかと店員が聞いてきた。
「そうではありません。似たものは要らないし作れません。日本に行くことがあったらぜひホッピーを飲んでみて下さい。この料理に絶対合うはずです。」
短時間のうちに彼女は店員をはじめ、周りのスペイン人にもホッピーを広めてしまった。
もちろんスペイン人も負けてはいない。いかにスペインのワインが美味しいかをみっちり聞かされてしまった。閉口していると、店長がやってきて、アリオリで味付たフライドポテトを持ってきてくれた。面白い話を聞かせてくれたお礼だそうだ。その上ビールも安くしてくれた。
彼女といると本当に楽しい。世界のどこに行っても、美味しいお酒を飲みながら盛り上がれるのなら楽しくないはずがない。

いま、彼女の左の薬指には指輪が光っている。僕とおそろいの。

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