『美知の通勤電車』
司真
夫に先立たれたシングルマザーの川島沙織は、娘の美知を会社の保育所に預けるため、3年間、満員電車で一緒に通勤してきた。その最終日、美知は、今まで混んだ電車の中で助けてくれた通勤客達に折り紙のメッセージを渡してお礼をしていく。沙織は、そんな娘の姿に成長を感じ、うれしくなるのだった。
『父娘の想い』
彰山立夏
北海道の高校三年生・由美は、母・美奈子が仕事で不在の三か月間、父・和彦と二人きりで暮らすことになる。お互いにうまく気持ちを表現できず、次第にすれ違う二人だが、学校での進路指導をきっかけに由美は和彦の本当の想いを知る。そして受験前日、由美は和彦にあるお願いをするのだった。