そして、本戦ライブ当日。
僕は休みを取って、この場所に駆け付けた。
それまでに細々とライブも開催されたが、この日に照準を合わせて、他の残りは泣く泣く諦めた。そして最前列の席には親衛隊の面々。彼らはいつ何時でも彼女達のライブに駆け付け、SNSでの拡散活動も余念がない。僕は同じファンとして、彼らには認められなかったけど、同胞として賛辞を贈りたい、素直にそう思う。
そしていざ! オトギーズのステージが始まった!
彼女だけでなく3人ともほんとに輝いている!僕は目頭が熱くなった。
汗で額にへばりつく前髪も、ターンやキックの際に翻るスカートも、一切気にせずに3人は最高のパフォーマンスと笑顔を僕らに魅せてくれた。
もはや、最初に抱いていた何故、彼女がアイドルになったのか? という疑問はもはや愚問。
彼女、否、彼女達『オトギーズ』を応援したい! その想いで胸がいっぱいになってしまった。
そして三度、気が付けば頬が涙で濡れていた。
三日後。
今日は結果発表の日。発表時刻はお昼の12時。結果が気になって、思うように仕事もはかどらない。
12時35分。
やっと休憩に入り、スマホに飛びつく。
が、しかし、サイトのサーバーエラーらしく、結果発表はまだだった。