って言いながらぼくの靴を覗いている。
 それってこの間わたしが置いておいたやつじゃんって言う。
 これって、もしかしてあの時の小石は?
 って言葉をつなごうとしたら、そうわたしだよ。
 小石を入れといた。
 なんで?
 なんでって、そうやってさ昔も小石を入れられていたでしょ。あたしもそうだったから。
 ぼくはなんでそんなことすんだよって灯りちゃんに怒っていた。
 そうそうその調子って灯りちゃんが笑っていた。
 なに?
 君はさ、いつも怒りをため込んでいたんだよだからコモリになったんじゃないかって。
 ぼくは深夜の手前のコンビニのレジであることに気づいていた。
 灯りちゃんぴったしだわこれ。
 は?
 なにが?
 この靴だよ。この小石の入っていた靴ぴったりなんだって。
 ぼくは昔靴箱の靴に小石が入っていたの頃をもう一度思い出す。
 その傷がいま、うっすらなつかしくて、ちょっぴりありがたくて、つかのま、たそがれてしまいたくなっていた。
