小説

『桃のアフターケア』島田悠子(『桃太郎』)

「すこぶる元気にしてたよ。新しい仕事も始めたみたいだし」
 サルとキジは意外そうに顔を見合わせた。やっぱりオレと同じく桃太郎はパラサイトシングルを決め込んでいると思ってたらしい。
「あの桃はんが。どないな?」
「よう続いてまんな?」
 全くだよ、桃太郎。オレはあんなの二度とごめんだ。
「鬼の子保育園の、園長先生だよ!」

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