「どうした、急にぼうっとして。」
「あ・・・すまん。」
「ま、そういうわけだから。細かいことはまだ全然決まってないんだけど、なにか動き出したら連絡いれるからさ。しばらく疎遠になっていたけど、これを機にまたやりとりしようぜ。」
そういって峰岸は席を立ち、祐介は店の外まで見送った。
・・・
二か月ほどたった初夏のころ、峰岸から祐介のラインにメッセージが入った。高木真由美の帰国日程が決まったこと、彼女は中学時代の友人とは全く連絡をとっていないので、彼女の希望の中から峰岸と祐介で連絡がとれそうなメンバーに声をかけることなどが報告された。
二週間ほどで参加者が決まり、ライングループにメンバーを集めてみると、それは当時の仲良しグループが三つと、その中に真由美がぽつんと異彩を放っているような、異質な組み合わせであった。そして同窓会の日は盛夏のころに決定したのであった。
・・・
同窓会当日、祐介はランチの営業を終えた後、店の前に「本日貸し切り」とボードを立て背中の汗をタオルでぬぐった。むせ返る暑さであったが妙な高揚感を感じるのであった。