『マルドゥック・スクランブル”Replica”』
★冲方さんからのコメント
冒頭の、喋る生首を持った、喋ることができない少女という設定が面白い。原作のアイディアを上手く発展させた一品。長編のプロットがたっぷり。本気度抜群ですよ。
『Boogie Nights』
★冲方さんからのコメント
のっけからアクションの連続。楽しい(危ない)ガジェットをパンクな言葉使いで読ませる一品。このテンションで書き続けられたら、なかなかすごいですよ。
『セクション・オブ・スポンジケーキ』
★冲方さんからのコメント
原作を踏襲しつつ新たに解釈したキャラクターを加えていて楽しいですね。ウフコックもドクターもふてぶてしく描いていて面白い。殺人鬼と少女の今後の関係が気になる一品。
『インスレーター』
★冲方さんからのコメント
道具存在であるウフコックが変身した道具の視点というのが面白くて大いに感心しました。道具に意志があるや否やという自問をバロットの関係で描く。良いアイディアです。
『Kiss and Say Goodbye』
★冲方さんからのコメント
作品の舞台を上手く使い、独自のキャラを描き、一枚の絵を巡る物語を綺麗に短編にまとめています。人物同士の関係性も隙がないです。なかなか楽しませていただきました。
『獣の夜』
★冲方さんからのコメント
殺し屋の描写が丁寧で、乾いた残虐さが良い感じです。ウフコックたちの側の立場や心情もしっかりセットで書き込み、説明のタイミングも上手い。これは技ありの一品。
『Missing Oeufcoque』
★冲方さんからのコメント
真正面からのアナザー・ストーリー。この切り込み方は良いですね。奪われたウフコックを取り戻すというバロットの動機も明快で読ませます。最後まで完成させたのもすごい。
『マルドゥック・ストール Mardock Stall』
★冲方さんからのコメント
プレ・ストーリーとして事件以前のバロットにオリジナルのキャラと設定をぶつけてきたのが面白い。カジノのシーンも入れてくる欲張りなところも好きですね。
『人類暦の預言者』
★冲方さんからのコメント
まさかの応募。ネタはあれとあれか……と思わせつつ、きちんと楽しませる一品。自由に原作を使い倒していて良いぞ。お題の三作全てブチ込むあたり欲張りですねえ。
『マルドゥック・スラップスティック』
★冲方さんからのコメント
もう出だしで笑う。心身の入れ替えネタをこう使うかと感心。ウフコックの体に入ったバロットの精神が笑えます。文体も大変おかしい状態になっており良い感じです。
『マルドゥック・エクソダス』
★冲方さんからのコメント
あらすじが野心的ですごいですね。ウフコックの死と知られざる過去をバロットに結びつける大技。よく考えたものです。描写もしっかりしていて大作の予感がひしひし。
『Her Self‐Defense Force』
★冲方さんからのコメント
原作とオリジナル作品のマッシュアップ感に満ちていてすごい。よく混ぜたもんです。日本の憲法改正九条とスクランブル09をかけるなんてよく思いつきましたね。
『残滓』
★冲方さんからのコメント
行間を埋めるアナザー・ストーリーとして真っ向勝負が晴れ晴れしい。ボイルドの活躍と空虚さを思い切りよく書いていて、迷いがない。最後まで書いたのも偉い。
『マルドゥック・クランクイン! ―if―』
★冲方さんからのコメント
原作が実写化されることからバロット役を目指す女性の物語――この切り口に辿り着くまでにどんな思案があったかと感心します。これはなかなか思いつけません。
『バビロニア・アスケーシス』
★冲方さんからのコメント
問答無用の描写でいきなり引っ張り込まれました。オリジナルのアイディアをふんだんに散りばめながら、原作のフレーズを挿入するのがにくい。マッシュアップ感が素敵。
『人生を右回りに』
★冲方さんからのコメント
原作のフレーズを使いつつ、こういう風に持って行くかと感心。ベル・ウィングの書き方にも好感が持てて良いですね。少女の感じ方にも共感できるハッピーエンドの一品。
『マルドゥック・フライド』
★冲方さんからのコメント
フレーズの使い方が面白かったです。「殻破り」とか良いなあ。アクション時の掛け合いも描写も達者で楽しんで読めました。続きを期待させる引きも良い感じです。
『神になる娘』
★冲方さんからのコメント
このマッシュアップ感すごい。完全にオリジナルでありながら、原作のフレーズを丁寧に編み込んでいます。落ち着いた筆致で、この後どうなるんだと思わせる描写も素敵。
『不思議と秘密』
★冲方さんからのコメント
ファンタジー展開がとても楽しい。沢山のアイディアを所狭しと並べなければいけないネタなのに難なく書いているのはすごいですね。セリフ回しも大変素敵でした。
『マルドゥック・トロイメント 序』
★冲方さんからのコメント
事件の端緒をドラマチックに工夫しているのが頼もしいです。オリジナルのキャラも設定も活き活きしていて原作世界との良いブレンド感が楽しい一品。アクションも達者です。