『プラモ捨て山』
中杉誠志
(『姥捨て山』)
プラモを買っては作ったり作らなかったりするダンナにキレた私は、ダンナのプラモを持って、山にやってきた。そこは昔、姥捨て山と呼ばれた山。そこにプラモを捨てて帰ろうとしたところ、山の魔女が現れて・・・
『海をつくろう競争』
井口可奈
(『蜘蛛となめくじと狸』)
海をつくろう競争の予選を知らない間に通過していた僕は、本選へ進むことになった。選手たちの乗った本選会場へ向かうバスは、山の中で止まり、選手たちを置き去りにしてしまう。
『The birth of the red empress』
田中二三-
(『赤ずきん』)
赤ずきんのその後の話。 オオカミを殺した事に村人達は他のオオカミ達からの報復を恐れ、赤ずきん達を迫害し彼女は人を見 限る。 オオカミと接触した赤ずきんは彼らを評価し、使役する。 やがてオオカミ達は一大帝国を築く。 かつての赤ずきんは誰かに向かい、それを語った後に銃を向けた。
『箱庭のエデン』
沢口凛
(『浦島太郎』)
バイト帰りに、不良に絡まれている中年男を助けた宇田島は、「あんたに礼がしたい」というその男に連れられて、高級なクラブへ。その日から始まった酒池肉林の豪遊生活。ただし、「ここでの暮らしを口外してはならない」という掟があった。