応募要項 応募規定 こんなやりとりをしばらくつづけているうちに、いつの間にか僕も母も苦手な野菜を自然と克服してしまったのだった。 ある夜、僕は突然、もはや自分がタマネギやニンジンやジャガイモにまったく敵意をいだいていないことに気がついた。その日の晩ごはんはカレーだった。 「母さん、カレーライスがおいしいです」と僕はいった。 「そうでしょうとも」といって、母はうふふと笑うのだった。 それからというもの、カレーライスは僕の好物。 2/2 前のページ 9月期優秀作品一覧 HOME