社長さんは、ゆっくりと教えてくれた。僕がヌシと仲良くお話をしていたことをよく知っているからこそ、教えるよという前置きの後で。僕がセンターに来られなくなった次の次の月のこと。ヌシの息子さんが二人、センターを訪れた。三日間ヌシと一緒に、三人でお風呂に入ったり食事したりして過ごしたそうだ。あの仮眠室で三人仲良く話をして、寝ていた。もちろん星の話をたくさんしていたと、あとで息子さんが教えてくれたそうだ。そして3日目の朝、ヌシは静かに、でもとても満足そうな顔で、
「お前たちの望みどおりに、しよう。」
と言って、息子さんたちとともにセンターから、老人ホームに向かった。
僕は久しぶりに、健康センターのお風呂にゆっくり浸かった。その後久しぶりに、妹とゲームコーナーへ行って遊んだ。妹は嬉しそうだった。帰りの車から冬の星を眺めた。たくさんの星座が見えた。ヌシの説明が聞きたくなった。妹は隣で満足そうに寝息を立てていた。