部屋を暗くし、私も横になった。隣に眠るこの子は、両手両足を大きく広げ、堂々としている。頼もしい。その姿に、私は、抱きしめるというより、抱きつきたくなった。いくら頼もしくても、私がもたれ掛かってはいけないな、と考えながら私も眠りについた。
まぶしくて目が覚めた。旦那が、ライトで部屋中を照らしながら何かを探している。時計を確認すると、ちょうど日付をこえたところだった。何をしているのか問うと、蚊を探しているという。すでに三か所も刺されたのだと、腕を見せてくれた。私も足の痒みに気づいたが、眠気が勝り目を閉じた。足で足をかいていると、旦那が痒み止めをぬってくれた。薄目を開けると、この子が堂々と寝ている姿が目に入り、「ありがとう」と呟いて寝た。