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『お団子』多田正太郎


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鳩時計のハトが。
ホーホーと。
小窓から顔を出し、時を告げる。
一人で、ソファに座って。
テレビの方を向いている。
音は聞こえない。
大震災、繰り返される、映像。
発生日の悲惨な状況が次々と。
スタジオからの、コメント。
ヘリからの空撮。
我に返り、ふと、視線を移す。
秋の訪れかぁ。
それ感じさせる、色づきつつある庭木の葉。
仏間越しに、ベランダから。
それが、見渡せる。
我が家の菜園も、収穫をほぼ終えた。
そんな静けさが、それもまた一味だ。

 
ソファに座っている妻。
針仕事をしている。
かけっぱなしの、テレビ。
妻の、背後に立って。
ずーと、見入っていると。
やがて、築地市場の、映像に。
移転、これが、揺れている。
それを伝える、報道ニユース。
その映像を、見続ける。

豊作の秋。
それへの、感謝。
輝く月に似せ。
白くて丸い、米のお団子。
月見団子に、こめられた。
健康と幸せへの願い。
まだある、事物事象。
お団子を、食べることで。
その、結実を願う。
すすきは、稲穂に似ている。
だから、依り代だと言う。
精霊、まぁ、神霊や御霊が。
その、依り憑く、その場所。
そんな、ところだ。
邪気、これを、避ける、ためにだ。
まてよ、こんな講釈。
なんの意味も、ないか。
今更、ないなぁ。

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