応募要項 応募規定 「足りるか?」 「大丈夫」 浩一が先ほど章太郎がつっかけていたサンダルを履いた。 「行ってきます」 「行ってらっしゃい」 章太郎一人きりとなり、しんとした家。 大きく伸びをしてから仏壇に向かう章太郎。 幸江の遺影が飾ってある。 章太郎はポケットから幸江の指輪を取り出し、遺影の幸江を見つめて笑った。 「お母さんの力を借りました。浩一にはバレていません」 指輪を遺影の前に置き、じっと手を合わせた。 「ただいま」 8/8 前のページ 7月期優秀作品一覧 HOME