応募要項 応募規定 首を傾げる柚に、私は秘密を打ち明けるように、悪戯っぽく笑いながら、 「そう。お母さんのいちばん好きな匂い」 その言葉に、娘は嬉しそうに頬を緩めた。 ――――……柚、本当にありがとう。貴女が居てくれるから、お母さん、もう何も辛くないよ。私は子供を抱えて、一人で生きている訳じゃない。 傍には貴女が、遠くには母が居て、支えられて生きているんだと気づけたから。 9/9 前のページ 6月期優秀作品一覧 HOME