ツイート 周囲の人に押されながら、智子は慌てて電車を下りた。背後ではぷしゅーと音を立ててドアが閉まり、電車はそのままゆっくりと駅を離れていった。 智子はひとり、ぽかんとして駅のホームに立ち尽くしていた。予定していない、偶然の出来事だった。けれど、なぜだか少しずつ込み上げる笑いを、智子は隠すことができなかった。 6/6 前のページ 9月期優秀作品一覧 HOME 1 2 3 4 5 6