小説

『信じた僕がバカだった』広瀬厚氏【「20」にまつわる物語】

「あなた、またなにか文章書いてるの? なんか最近一生懸命ねえ」と妻が、パソコンを前にキーボードをうつ僕に言う。
「うんちょっとね。20にまつわる短い物語でも書いてみようと思ってさ」
 ここにきてヤル気が起こり、自発的に何か取り組みたくなった僕は、ふとなぜか子供のころ一番の苦手だった作文を始めた。

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