これまで多くのクラスメイトの科を負うことで役割を果たしてきた真であったが。彼女の行為がクラスの女子達の意識を変え彼女達そのものも変えてしまった。どうやら科を負い続けたつもりが結果としてクラスの女子の品格を高めるといった功罪とも呼べる科を真自身の手で逆に生み出してしまったようだ。科負いの目的とは微妙に異なる結果である。
彼女の吐いてきた嘘は勿論、誰も傷付けることは無かった。もっと言えば本当の意味で誰も護れなかったのかもしれない。それでも彼女の嘘を切っ掛けにクラスの女子達は変わっていった。科負いが今の世に馴染まないのは確かだが、七代目貂妙陰の様にその時代に沿った科負いが生まれ我が国の女性達の品位や奥ゆかしさは人知れず護られていくことだろう。