小説

『また会えますね』吉倉妙(『夢十夜』第一夜)

再就職先が見つからず、内心もがいている自分の立場さえをも楽しめる気分だった。
なんて言ったらいいんだろう。夢も現実もおんなじで、過ぎ去ってみれば、今現在の状況も、夢みたいになっていくんだなって思えてきたんだ。

それから――現実の喧騒に戻る前にもう一度、僕は振り返って僕自身の声で約束をした。
「今日はあなたに会えてよかったです。百年後、また会えますよね」

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