「……責任、取ってね?」
そう言って彼女は小首を傾げ、淡い微笑みを浮かべていた。
その表情は大人びていて、寝顔の時とも、普段の顔とも、全く違うものだった。妖艶、という言葉がしっくりくる。同じ高校生なのに、そんな顔ができるのか。もしかして、全て仕組まれていたのだろうか。僕がキスをしてくるよう、計算されていたのだろうか。そんなわけはないのだろうけど、そう思わせる何かがあった。
今まで僕が知らなかった、見られなかった彼女の顔。ただ静かに見つめているだけじゃ、見られることはなかった表情。僕は今もしかして、とんでもないものを起こしてしまったのではなかろうか。