『人魚姫』
山口みやこ
(『人魚姫』)
活字中毒で「Bookworm(本の虫)」と囃されてきた私は、異性を偶像化して疑似恋愛を楽しまない自分を不自然に感じたこともなかった。ドキドキするのが女の先輩なのは女子校によくある事だし、物語の凛々しいヒロインにも憧れも感じた。
『死にたがりの人魚姫』
東村佳人
(『人魚姫』)
昔誰かが言った。私は姉さん達の駄目なところを集めたんだって。でも気にはならなかった。私は人間の言葉が読めるから。エレーン姉さんみたいに歌が上手くなくても、オーリ姉さんも知らない物語を知っているから。
『救われた人魚姫』
あべれいか
(『人魚姫』)
「もうサイテー!」未央には結城君という彼氏がいて、付き合って今日でちょうど2か月。そんな記念日のデート中、ふと彼女が、自分を好きになったきっかけを聞いたことが、今回の騒動の発端だ。人違いだったという。
『永遠回帰』
北山初雪
(『人魚姫』)
「人魚の肉を食べた人間は不老不死を手にいれる。」人間の女の子に恋をした人魚は、毎日海から海岸で絵を描く彼女を見つめ続ける。そしてある日、薬を使って人間の姿に変わり、彼女に会いに行く。実は彼女は…
『人魚に恋した少年』
小山遥
(『人魚姫』)
王子を乗せた船が難破した。使用人の“俺”も波に飲まれてしまう。ところが、一人の犠牲者も出ず全員助かった。濡れた“俺”のシャツに付いた、虹色に光る魚の鱗のようなもの。その後、“俺”は海岸である少女に出会う。