応募規定 応募要項 「そうか。さてさて、そろそろ寝ようかな」 源一郎は洗面器で歯を磨きはじめた。 その後ろ姿を見つめ、和真は胸の内を告げようと思った。 「なあ、父さん」 「どーしたよ?」源一郎は後ろ姿のまま返事をした。 和真は息をのんで、唇をしっかり結び、 「明日から、店の手伝いをしてもいいかな?」 世界一尊敬する父親の、大きな大きな背中に訊いてみた。 もちろんだ、とあたたかい声が返ってきた。 9/9 前のページ 第6期優秀作品一覧 HOME