ブックショートでは毎月2つのテーマをもとに、これまでの優秀作品のなかから短編小説を特集していきます。
シルバーウィークのある今月の特集②は「お出かけ」がテーマ。これまでの優秀作品のなかから様々な舞台で展開される物語をピックアップします。
気候の良いこの時期、お出かけして野外で読書するのも楽しいかもしれませんよ。
バーテンダーの侑は、九歳の琉音やその父親、友人たちとキャンプに。テントで皆が寝静まった夜、寝袋に包まれた琉音に面白い話をとせがまれた侑は困り果て、即席の昔話を語りだす。「川から巨大な芋虫が流れてきました。」
トラはさすが『長靴をはいた猫』の血をひくだけあって、赤い長靴をはいた足で上手に二足歩行ができました。愛らしい姿はあちこちで評判になり、ツイッターやブログで紹介され、たちまち人気者になっていきました。
地球行き前夜。「ちきゅうのお話をして。おぼろが知っている、ちきゅうのお話を聞きたいわ。」朧は、姫がこれまで不安を押し隠していたことを初めて知った。「地球には、とっても珍しいものがあるそうですよ。」彼女は語り始める。
呂端は、長年勤めた会社を早期退職し、心機一転、第二の人生をスタートさせることにした。家と車を売り払い、家族とも別れ、音楽活動するために繁座に向かう。道中で、犬川、猫柳、鳥山と意気投合し…
駅前のバスターミナルにある長いベンチの下に、ふくらはぎがひとつ落ちていた。筋肉質で少し太めの、ちょっと毛深いふくらはぎだった。くるぶしや膝をどうして失ってしまったのだろうか。 見当もつかない。
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