第12回ブックショートアワード応募作品932作品から選ばれた最終候補作品7作品(小説3作品/脚本4作品)です。受賞作は5/11(月)にブックショート公式サイトで発表されます。
『ナハトムジーク』
志賀 廣弥
高校時代、瓜は、留学生としてドイツからやってきたリヒャルトと付き合っていた。彼がドイツに帰ったことで交際は自然消滅となり瓜のなかではよい思い出となっていたが、十七年振りに再会する。当時、よく遊んでいた渋谷の街で二人は会う。あの頃と変わった街で、変わらないものを瓜は思い出す。(小説)
『11月3日、ラジオゾンデの追跡』
梅田夏樹
ラジオゾンデ。それは気象観測のため、毎日上空に放たれる白い気球。
青年・誠二は、父から教わった技術で、毎年亡き母の命日にラジオゾンデを追う習慣があった。回収率は100%。
しかし、今年は違った。
彼は、ピッ…ピッ…と鳴るビーコン音を頼りに険しい霧の山へ踏み込んでいく…。(脚本)
『母と旅と』
星宮ななえ
僕にとって旅行は日常だったけれど、旅行好きの母と過ごした時間は特別だった。
大好きな母との旅は刺激的でとても楽しい。だけど世間はそれを許してはくれない。
母は僕たちのもとを去る。悲しいはずなのにどこかほっとしている僕。
僕は母を忘れない。きらきらした思い出のまま心に残していく。(小説)
『まばゆい』
下田悠子
引きこもりの母と暮らす17歳の亜紀は、母の世話のためずっと学校に行っていない。生活が苦しくなりスーパーでバイトを始めるが、自分がいかに「普通じゃない」家で育ったかを思い知ることになる。世界と繋がろうともがく亜紀の姿に、母もまた小さな小さな一歩を踏み出す。(脚本)
『子抱き富士』
森水陽一郎
不倫相手との妊娠を知った吉沢美佐は、富士山ふもとの、精進湖のキャンプ場におもむき、今生の別れを電話ごしに告げる。キャンプ場のオーナー、久司との出会いや、対岸の森の中で仙人のような暮らしをする、息子の勇人と関わりを持つことで、美佐は自身が選ぼうとした命の選択に、ゆらぎが生じて…。(脚本)
『物語の生まれる場所』
浜矢 スバル
遠野市の老人ホームで、入居者のハナさんが、「神様を持ってきて欲しい」と嘆願する。ハナさんと近所付き合いのある職員、紬はハナさんの家の祭壇から、神様の木像を持ってくると、木像は施設内で信仰の対象となる。月夜の夜勤の際、紬は神様の木像とハナさんとの最後の対話を耳にする。(小説)



