ツイート コーヒーを一口すする。彼女の目をしっかりと見つめ、僕は本当のことを告げる。 「秋子さん。あの夜、須川は、君を愛している、と言っていました」 彼女の顔がパッと明るくなった。涙が蛍光灯の光に反射して、瞳は一筋の希望をとらえたように輝いた。もう完全に僕など眼中にない。 「じゃ、彼は、わたしを嫌いになったんじゃないんですね?」 「君を愛してる、と言ったのです」 「だから……」 僕はやさしい声で、ゆっくりと、釘を刺した。 「秋子さん、あなたはその時、ここにいなかったでしょ」 4/4 前のページ 第4期優秀作品一覧 HOME 1 2 3 4