ブックショートでは、原作ごとに優秀作品を紹介していきます。
今回は、『かぐや姫』特集。様々なタイプの”姫”が登場します。
無理難題を叶えてくれる求婚相手は……
「そうだ、俺はかぐや姫であった。」ある日、中年男は自分こそがかぐや姫である、という設定で生きることにした。様々なシチュエーションに妄想を膨らませる男。自分は姫だから求婚相手は男?入手不可能な難題はどうする?
女なら、一度は童話のお姫様に憧れるものだ…美月は、熊男の前に置かれた自分用の朝食をテーブルに置いて、継父に背を向けた。こんもりとした背を丸め項垂れているのが、見なくても分かる。見ているだけでイライラする。
ニューヨークなんて気軽に会いに行ける場所じゃない。彼女はアメリカに引っ越すことになった。この町にいる祖父母のもとを離れ両親と暮らすことになったという。彼女がこの町に来たのは小学三年生の時だった。
信じられないことが起こった。デートする条件に出した激レアチケットを入手してきた男が現れたのだ。姫乃はひどく驚いた。チケットがどうこうではない。その男が五十すぎで独身の、鈴木という小太りの社員だったからだ。
嫗の家系は男児が決まって若くして亡くなっていた。嫗の2人の兄、妹の息子、はたまた養子の男児すら15歳を待たず世を去った。翁の連れてきた赤子は男の子だった。「ならばこの子は15歳になるまで女の子として育てればいい」
地球行き前夜。「ちきゅうのお話をして。おぼろが知っている、ちきゅうのお話を聞きたいわ。」朧は、姫がこれまで不安を押し隠していたことを初めて知った。「地球には、とっても珍しいものがあるそうですよ。」彼女は語り始める。
髪をおろした日夜子が、ぼくの布団の横にごろんと寝そべった。夜、部屋に忍びこんでくるのは久しぶりだ。タオルケットを頭にかぶり屈託なく笑う日夜子。たぶん今の状況は、集まっているメンバー全員からうらやましがられるはずだ。
周りから美人ともてはやされる高校生の芙美は、両親のどちらにも全く似ていない。性格も真逆だ。自らの出生に疑惑を持った彼女は、家で昔のアルバムを探すが、自分が生まれる直前の写真だけ無いことに気付いてしまう。
女なら、一度は童話のお姫様に憧れるものだ…美月は、熊男の前に置かれた自分用の朝食をテーブルに置いて、継父に背を向けた。こんもりとした背を丸め項垂れているのが、見なくても分かる。見ているだけでイライラする。