『リユースライフ』
和織
朔が命を絶とうとした瞬間、そこに明人という男が現れる。自身も死ぬことを決めていた明人は、自分という存在を譲る為の相手を探していた。朔は顔を変えそれを引き継ぎ、彼の人生をリユースして生きていくことにする。(脚本)
『父娘の食卓』
前田涼也
父と二人で暮らしている紗子の家は、ルールで溢れている。すべてのルールは父によって定められ、家族が正しく機能するための指針となっていた。ある日、紗子は父の荒んだ姿を目撃した。正しく生きていた父からは想像つかない姿に、紗子は父を見失う。(小説)
『青春っぽい』
長瀬貴弘
キラキラした青春に憧れる女子中学生のコニシは友人のタチバナと海に向かって叫んだり、青春っぽいことを試しているがしっくりこない。そんな時、クラスメイトの男子・木村が仲間にいれてほしいと言ってくる。次第にコニシは木村のことを好きになるが、木村が好きなのはタチバナだった。(脚本)
『迷信』
比護歩夢
裕二の母は何かにつけては迷信を持ち出し、家族を巻き込んでいた。裕二はそんな母のことが好きで、母の迷信を破ることはしなかった。裕二は迷信を信じていれば良いことが起こると信じていた。しかし良いことは起こらない。裕二は学校が上手くいかないことへの苛つきを母にぶつけてしまう。(小説)
『薬師堂の夜』
森水陽一郎
便利屋を営む私のもとに、奇妙な依頼が舞い込む。ここ半年ばかり、千葉の勝浦にある廃寺に、動物の剥製の不法投棄が続いているという。地区長が熱感知式のカメラを仕掛けるが、なぜか犯人の姿は写っていない。私は寝袋を持ち込んで、廃寺の薬師堂に泊まり込むことになるのだが・・・。(小説)
『曼殊沙華』
横原凪
お盆。塔子は六年前に事故死した弟の悠を思い出す。当時、悠の彼女は妊娠していたらしいが、六年経った今も彼女が誰なのかわからないままだ。祖母の部屋に入ろうとしたら、悠の幻覚を見た。母から頭にツノが生えていると言われた。読経を聞きながら塔子は、弟の子を産んだ女のことを考える。(小説)
『雨恋』
中西真理
ゆなが暮らす村は深刻な水不足に陥っていた。このまま雨が降らなければゆなか、もしくは親友の花、どちらかが雨乞いの生贄にならなければならなかった。どちらを生贄にするか決めるのは雨乞い師の石川である。ゆな、花、石川をめぐる三角関係の末、どちらかが生贄に選ばれる。(脚本)