『海辺のボタン』
もりまりこ
(『月夜の浜辺』)
栞とチューヤはどこか似ていた。亮はある日、栞に月夜の浜辺ツアーをしない?と誘われた。砂浜にうずもれているボタンを見つけた人勝ちというルール。あれから2年。亮は同じ海辺に来ていた。砂浜で光っているものをみつけてしまう。ボタンじゃなかったけれどそれは、栞のいたづらのような出来事だった。
『母とパとブとポ』
三日蘭
(イタリア民話『悪魔と三人のむすめ』)
三人の娘が銀の鼻を持つ一人の男に恋に落ち結婚する。しかし激しい情熱を傾ける娘たちと対象に男は自己中心的で冷淡な人間だった。娘たちが少しずつ狂っていく声を、母は家の仕事をしながら聞いている。
『ハイクラッシュデイズ』
マオドダマル
(『奥の細道』)
初めての離婚。初めての息子アユムの家出と謎の行動。元ダンやコミュニティセンターで出逢った老人との交流を通じて、リクミはわからなくなった家族との向き合い方を問い直していく。
『インドの観覧車』
緋川小夏
(『赤い靴』)
アルコール依存症が原因で離婚した小麦は、新しい彼氏には内緒で通院を続けている。淡々と「お酒を飲まない日」を積み重ねながら生きる小麦だったが、ある日、元夫が再婚したと知らされる。ショックを受けた小麦がとった、思いがけない行動とは……。
『ウニを噛みしめていたい』
義若ユウスケ
(『私は海を抱きしめていたい』)
インターネットのチャットルームでいい男を見つけて素敵な恋人を作ろうと頑張る女の子が親友に裏切られ、傷ついたすえに、ボクシンググローブを手にとります。
『三びきの萌え豚ずきん』
小野寺工
(『三びきのこぶた』『赤ずきん』ほか)
母豚は悩んでいた。自分のこどもたちがどうやってもおつかいに行ってくれず、漫画やアニメを見てばかり。仕方なく母豚は三匹を追い出すことに。三匹は各々自分の家をつくり生活し始めるが…。
『海の星と星の海』
三角重雄
(『星の王子さま』)
日が昇る島の王子はひとりぼっちだった。母の女王が病弱であったので、この先、弟や妹が生まれることはなさそうだったから。いや、彼には友達がいた。それは、海鳥、さざ波、空の星だった。ある日王子は病気になる。星に捧げる、女王の祈りを聞いたとき、星は…。