小説

『どこからが未来でとわこで俺たちで』もりまりこ(『一寸法師』)

 ちっちゃくていいですからあかちゃんできますように。
 ある日、とわこは赤ちゃんを産んだ。
 すっごい、ちいさい赤ちゃんだったけど、すくすく育った。大きくなるように時折小槌を振った。そして物心ついた時俺たちの子供は、誰も教えないのに大阪弁のとっても上手な男の子になっていた。

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